第11回演奏会
演奏曲目
2011.11.23(祝) 15:00 開演 日本福音ルーテル健軍教会
第1ステージ 指揮:竹井 成美
- Vere languores nostros/まことに我々の弱さを(ビクトリア作曲)
- O vos omnes/おお道行く人よ(ビクトリア作曲)
- Pange lingua/歌え舌よ(ビクトリア作曲)
- Tantum ergo/かくも大いなる秘跡(パレストリーナ作曲)
第2ステージ 指揮:大津 敬一朗
- Popule meus/わが民人よ ~improperia:咎めの交唱~(ビクトリア作曲)
- Introit/入祭唱〜6声のためのレクイエム,1605年より(ビクトリア作曲)
- Ave verum corpus/アヴェ・ヴェルム・コルプス(バード作曲)
- If ye love me/汝らわれを愛さば(タリス作曲)
- LamentationⅠ/エレミア哀歌1(タリス作曲)
第3ステージ 指揮:竹井 成美
- My thought are wing’d with hopes/わが思いは希望の翼をもつ(ダウランド)
- Sleep, wayward thoughts/眠れ、わがままな思いよ(ダウランド作曲)
- La mour, la mort et la vie/愛と死と生と(ジャヌカン作曲)
第4ステージ 指揮:大津 敬一朗
- Anchor che corpatire/別れの時は(デ・ローレ作曲)
- Gia fu chi m’ebbe cara/恋の思い出(パレストリーナ作曲)
- Il bianco dolce cingo/白くて優しい白鳥(アルカデルト作曲)
歌詞対訳
Vere languores nostros
Vere languores nostros ipse tulit
et dolores nostros ipse portavit
cujus livore sanati sumus
Dulce lignum, dulces clavos,
dulcia ferens pondera,
quae sola fuisti digna
sustinere Regem caelorum, et Dominum
まさに私たちの苦難を彼は担われ
私たちの痛みを彼は負われた
いったい誰の贖いによって
私たちは救われたのだろうか!
愛しき十字架よ、愛しき釘よ
最も愛しきは背負われた重荷よ
天の王と主を支える価値があるのは、
それらのみである
O vos omnes
O vos omnes, qui transitis per viam,
attendite et videte
si est dolor similis
sicut dolor meus.
attendite universi populi
et videte dolorem meum
si est dolor similis sicut dolor meus.
おお、道ゆく汝ら全ての人よ
立ち止まり、見よ
我が苦しみのごとき苦しみがあるや否や
すべての民よ気づき、見よ、我が苦しみを
我が苦しみのごとき苦しみがあるや否や
(哀歌、第1章)
Pange lingua(歌え、舌よ)
Pange lingua gloriosi corporis mysterium,
sanguinisque pretiosi,
quem in mundi pretium fructus ventris
generosi Rex effudit gentium.
Nobis datus, nobis natus ex intacta Virgine,
et in mundo conversatus sparso verbi semine
sui moras incolatus miro clausit ordine
Tantum ergo sacramentum veneremur cernui:
et antiquum documentum novo cedat ritui.
Praestet fides supplementum
sensuum defectui.
Genitori, Genitoque laus et jubilatio,
salus, honor, virtus quoque sit et benedictio.
Procedenti ab utroque, compar sit laudatio.
Amem.
歌え舌よ、栄光の御体の神秘と貴重な流血を、
それは世の救いのため御腹よりお生まれになった
御子である、人々の王が流された血である。
私達のために汚れない聖母よりお生まれになり、
お与えになられ、そして福音を伝えるため現世を
生きられ、その終焉では奇跡をもたらされた。
それゆえにこの偉大な秘蹟を伏して崇めよう
そして古い儀式をあらため、新しい典礼を始めよう、
衰えた五感が信仰によって甦るように。
父と子に、賛美、喜び、救い、誉れ、力、
そして祝福がありますように。
両者から生まれたものにも称賛がありますように。
アーメン(この願いがかないますように)。
Tantum ergo(かくも大いなる秘跡)
Pange linguaの後半に同じ
Popule meus(improperia:咎めの交唱)
Popule meus, quid feci tibi?
Aut in quo contristavi te?
Responde mihi?
Agios o Theos! Sanctus Deus!
Agios Ischyros! Sanctus fortis!
Agios Athenatos eleison imas.
Sanctus et immortalis miserere nobis.
我が民よ、私が一体何をしたというのか?
ではどうして私を悲しませるのか?
私に答えなさい。
聖なる神よ!聖なる神よ!
神聖にして全能なる神よ!
神聖にして全能なる神よ!
神聖かつ永遠なる神よ、我らを憐れみください
神聖かつ永遠なる神よ、我らを憐れみください
Introit(入祭唱)
Requiem aeternam dona eis, Domine
et lux perpetua luceat eis.
Te decet hymnus Deus in Sion
et tibi reddetur votum in Jerusarem.
Exaudi orationem meam
ad te omnis caro veniet.
Requiem aeternem dona eis, Domine
et lux perpetua luceat eis.
主よ、永遠の安らぎを彼らにお与え下さい
そして絶えざる光につつまれますように。
神よ、シオンでは歌であなたを讃えますます
エルサレムではあなたへ祈りを捧げます。
我らの祈りをお聞きいれ下さい
すべて生きるものはあなたの元へまいります。
主よ、永遠の安らぎを彼らにお与え下さい
そして絶えざる光につつまれますように。
Ave verum corpus(アヴェ・ヴェルム・コルプス)
Ave verum corpus,
natum de Maria virgine,
vere passum immolatum in cruce pro homine;
cujus latus perforatum unda fluxit sanguine.
Esto nobis praegustatum in mortis examine.
O dulcis, O pie, O Jesu fili Mariae,
miserere mei. Amen.
栄あれ(めでたし)
聖母マリアからお生まれになった真の御体。
まさに人々のため、十字架に架けられ受難され、
その腹より流れる血は大河となって流れた
どうか死の審判の際、お会いできます様に。
おお何と優しく慈悲深い、マリアの息子イエス様、
どうか私を憐れんで下さい。アーメン
If ye love me(汝らが私を愛するなら)
If ye love me,
keep my commandment
and I will pray the Father
and he shall give you another Comforter
that he may bide with you for ever
even the Spirit of truth.
汝らが私を愛するならば
私のことば(戒律)を守りなさい
そうすれば私は御父に祈ります
御父はさらなる聖霊を遣わされ
永遠に汝らと共に住みたまうでしょう
まさしく真実の聖霊であられます
(ヨハネによる福音書、14章21&23)
LamentationⅠ(エレミア哀歌)
Incipit lamentatio Jeremiae Prophetae.
Aleph.
Quodomo sedet sola civitas plena populo:
facta est quasi vidua domina gentium:
princeps provinciarum facta est tributo.
Beth.
Plorans ploravit in nocte
et lacrime ejus in maxilis ejus.
non est qui consoletur eam,
ex omnibus caris ejus,
omnes amici ejus spreverunt eam
et facti sunt ei inimici
Jerusalem, Jerusalem,
convertere ad Dominum, Deum tuum.
預言者エレミアの哀歌が始まる
アーレフ
なにゆえ寂れているのか
たくさんの人で溢れていたこの都が、
やもめとなってしまったのか
多くの民の女王であったこの都が、
奴隷となってしまったのか
国々の君主であったこの都が。
ベート
夜もすがら泣き
頬に涙が流れる
かつてこの都を愛した者のだれも
今や慰めをもたらすことはない
友国は皆、この都を見下し
その上、何と敵対してしまった
エルサレムよ、エルサレムよ
あなたの主、神のもとにかえれ
(哀歌、1章 1&2節)
My thought are wing’d with hopes
わが思いは希望の翼をもち、
わが希望は愛の翼をもつ
愛よ、澄んだ夜空の月まで駆け昇り、
天空の軌道を行く月のように、
わが喜びも満ちては欠けると告げよ。
そして彼女の耳元でやさしくささやきかけておくれ、
希望にあふれる者はしばし頭を垂れ、
信じる者は涙する…と
Sleep, wayward thoughts
眠れ、わがままな思いよ、愛情と共に休んでおくれ
わが愛情のため愛する人が病に伏しはならない
誇り高いわが腕よ、彼女に触れ怒らせてはいけない
わが欲望ためしばらく不愉快な思いをするのを嘆け
彼女が眠る間、私は彼女のためゆえに苦しむ、
わが愛する人は眠り、わが愛情はめざめている
L’amuor, la mort et la vie
愛と生と死はいつも私を悩ませる
私を虜にしたままであれと欲し
更に私を留めておきたいと望む
笑顔を浮かべようとしても涙が流れ
燃え盛る愛の炎によって…
生きることは私に死を望ませ
死することは私に生を望ませる
Ancor che col partire
別れの時は死ぬほどつらいけれど
わたしはいつも、今の瞬間も別れていきます。
再会で得られる生命で、わが喜びは
なんとすばらしいことか。
だから一日に何千回もあなたと別れ、
また出会う瞬間はなんと甘美なことでしょう。
Gia fu chi m’ebbe cara
かつて私を心から愛してくれた人がいた
腕の中へ、心の中へ、
その目でしっかりとらえてくれた。
瞬く間に夢中になって燃えた。
そして私もその人を大切に思った。
しかし今、
その人を奪われてしまった私の心は痛む。
Il bianco e dolce cigno
白くて優しい白鳥は歌いながら死ぬ
そして私は泣きながら臨終をむかえる。
不思議で多彩な運命よ、
白鳥が失意のうちに死ぬのに、
私は祝福されて死に、
死を迎え私はあらゆる喜びで満たされる。
もし死ぬことで苦痛を感じないのなら
1日に千回死んでも満足することだろう